ノコギリノコドウ再始動、仮称「ノコギリノエンデ」

自分の改善するべき箇所を探していると、どんどん見つかって、まだまだやることだらけの「ひでっとる」です。よろしくお願いします。

僕的には久しぶりの遠出です。県外に愛車で出かけました。

新しいプロジェクトを始動です。

と言っても、やりたいことの1つを始める、と言う程度ですが。

またしても、時間のかかる作業です。

目次

ノコギリノコドウは5年前に終了しました。

ノコギリノコドウと言うプロジェクトは、一宮市内で撮影した、ノコギリの刃の屋根を持つ繊維業の工場に関する写真で構成した、その中で現役で働く機織り職人達にフォーカスした作品群です。

2017年の個展で発表した事を区切りとして、当時僕はこの作品は完結させた、と公言しておりました。

僕自身の本業の合間の活動ながら、それから数年間は主に、この作品をどうすれば広く知られることが出来るか?に力を注いできました。

結局は、残念ながら思い通りの結果には至りませんでした。あらゆる面での力不足を痛感しています。

まだまだ成長過程と言う事です。

しかし、それなりには認知していただいていることもあって、2022年の一宮市博物館で行われた企画展で、作品を併設展示してほしいとご依頼を頂くことがありました。

ノコギリはまだあることを気付かせてもらう。

一宮市博物館の企画展ということもあり、一宮市民以外で、より広範囲で少し離れた地域に在住の方々が、少なからず来場されていました。特に直接お会いできたのが岐阜県羽島市の方や、愛知県津島市の方などです。

うすうすは気づいていたのですが、尾州というくくりでこの地域を眺めて見ると、意外と広範囲に繊維業が広がっていたことがわかりました。

来場者の方の話では、羽島市や津島市でも、ノコギリ屋根の工場は現存していると聞きました。

この企画展に先立つ、今年の前半に発表した作品で、「境界線」を探したことがありました。それは一宮市内で、ある条件に対する境界線だったのですが、

その事が頭の中で反応します。

ノコギリ屋根の工場の境界線、もっと言うと、【 尾州 】の範囲を見てみたい、と考えたのです。

【 尾州 】とは、尾張地方の別の呼び方です。一宮市を中心とした毛織物産地のことは、尾州産地と呼ばれています。これは一般的に、愛知県と岐阜県をまたいで、木曽川を中心とした毛織物産業の集積地帯を呼ぶ場合に使われています。尾張地方と呼ぶ時、大都市名古屋も含んでしまうと、だいぶニュアンスの違うものになりますね。なので、あえて毛織物産地としてのアイデンティティの表明として、尾州を呼び名として採用しているのかもしれません。

ノコギリ屋根の工場がある境界線の下調べした結果

一宮市博物館の展示を終えてから、一宮市という僕のATフィールドを超えた範囲に視野を広げ、どこまでノコギリ工場が現存しているか?を調査し始めました。

手法は相変わらずGoogle Mapなのですが、実は8年程前に一宮市内の調査をしていた時とは比較にならないほど、画像が鮮明で、しかも3Dで確認が出来たので一宮市内は半年近くかけて調査したのに、周辺地域を一週間ほどで大体確認できてしまいました。

以前の努力を考えると、少し落ち込みますが。。。

把握できたので発表すると、遠くは西側は岐阜県養老町、同じく北東方向へは各務原市の鵜沼の手前、愛知県の南部では津島市の少し先の方がどうも境界線のようです。名古屋方面は思ったより広がっていないようです。

面白いのは、どの方位も、一番遠そうな位置にある工場は、一宮駅からおおよそ20㎞地点であることです。

川の数とか関係なく、単純に距離なんだ、と思いました。実際に一宮と行き来があったかを今後ヒアリングしていきたいと考えていますが、ざっくり尾州はJR尾張一宮駅を中心とした半径20km圏内と言えます。

多いところは、羽島市(岐南町の22号線より西、柳津、笠松、岐阜市の21号線以南を含む)で562件

江南市が163件、稲沢市が181件、川島町(岐南町の22号線より東、各務原市含む)で232件

津島市が34件、愛西市は全数ではないですが、51件以上ありそうです。

岐阜県の輪之内、安八、墨俣で21件、ここは昭和51年の堤防決壊の影響があるかもしれません。

あとは、扶桑町、小牧市、岩倉市、あま市、養老町などで存在します。

合計、1234件。一宮市が2500件程度現存しているとすれば、周辺地域にも市内の約半分程の規模の工場群が残っています。

「さてと、この情報を持って写真を撮りに行こうか!」と思ったところでタイムアップ。本業の仕事が忙しい時期に入ってしまいましたので、まずはブログにて調査報告をしました。

少しずつですが、コツコツとまた始めていく予定です。手始めに冒頭の写真をアップしました。ある境界線の近くで撮影した山脈です。

先の事はやってみないと分からないのです。

境界線を広げて、自分の殻を広げた先には、きっと新しい出会いがあり、その中で新しい表現につながることを見つけようと思います。

多くの人と出会いたい気持ち、方法論も含めて、新しいプロジェクトのタイトルを

【 ノコギリノエンデ 】としてみました。一応仮称とします。

フチの縁と、人とのつながりの縁とを掛けてます。相変わらずの韻を踏むという名のダジャレ。

自分が見つけるのではなくて、目の前の光景に対応して、最適な表現を選択するイメージです。今までも、これからも。

今日も一日安全作業で頑張ろう!ご安全に。

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