思い通りに体が動き、思い通りに近い写真が撮るのはあと何年出来るだろう?と自問する「ひでっとる」です。よろしくお願いします。
この事業のキッカケ
Flickrのシリーズの記事を書いている中で見つけた写真家、Louis Mendesが気になります。
80歳を過ぎても、ニューヨークのストリートなどで、大判カメラにストロボ付けて、ポラロイドフィルムで撮った写真を売り歩く人物です。
すごいな。そんな人、周囲では見かけたことがない。日本人で近い作業をした人は、鬼海弘雄くらいかなぁ。
何に惹かれるって、ずーっと同じスタイルで写真を撮り続けていること。自分もそんな仕組みを作りたい、と思っていたのです。そして温めていた仕組みをひとつの事業として立ち上げようと決めたのです。
時期を同じくして、ある企画展に作品を展示していた会場で、来場者との会話から出た「尾州」というキーワードが意味を帯び始めます。
「びーすとりすと」とは
「びーすと」は、尾州の人、尾州(びしゅう)を尾州(びーす)、人(ひと)を人(と)とした呼び名です。
少し分かりやすく言うと、江戸時代の尾張藩の北部周辺地域を尾州と呼びます。
「りすと」は、もちろんリスト、目録の意味です。
二つの言葉を、僕のお馴染みのネーミングルールどおり、”すと”で韻を踏みます。
つまり、「びーすとりすと」とは、
尾州の人々の写真をリストアップする、という事業です。
ルール1:尾州に関わる方の肖像写真を撮影します
撮影対象は、尾州に在住か通勤通学されている方とします。
この企画は尾州に何らかの形で関わる人々を写真に残すことです。
これまで僕は作品のフィールドを一宮市に限定していたのですが、尾州まで範囲を広げてみようと思っています。
展覧会の会場で何人かの尾州を語る人物にお会いした時、僕独自に尾州を再定義してみたいと考えたのです。その結果、
一宮市を中心とした、ノコギリ屋根の工場の残る地域まで
を尾州としました。その根拠として、ノコギリ屋根の工場こそが、戦後高度成長期を支えた経済的中心地の証そのものだからです。僕の周囲で尾州という呼称を語る人物は、繊維業界の人が中心です。繊維業の象徴であるノコギリ屋根の工場が残る地域を尾州と認識することが、僕には腑に落ちました。そして、その業界から伝播する、目に見えない特徴や繋がりがもしかしたらあるのかもしれない、なんて思っています。
自分の住む地域にノコギリ屋根の工場があるよーって方は、おめでとうございます。そこは僕的には尾州です。
僕の調査結果では、尾州の範囲は以下の市町村です。
一宮市を中心として、
羽島市、稲沢市、江南市、川島町、岐南町、各務原市、愛西市、津島市、岩倉市、笠松町、あま市、岐阜市の一部、墨俣町、安八町、輪之内町、扶桑町、小牧市の一部、養老町。
だいたいこれくらいの地域です。詳細は別の記事ノコギリノコドウ再始動、仮称「ノコギリノエンデ」で報告済みです。
一宮市の市街地からおおよそ20km程度の範囲。僕のスーパーカブには丁度良い範囲。もちろん交通費は不要です。
ルール2:撮影内容について
ポートレイトの撮影を行います
尾州の人物のポートレイトを収集する事業です。
撮影した中の1枚を額装して納品させていただきます。A3サイズの額に合う写真を用意します。
スタジオ撮影ではなく、ロケーションでの撮影限定です。背景と人物の関係性はポートレイトの醍醐味だと思うのです。ご依頼者様の気になる場所、お気に入りの場所などをお選びください。
複数の人数でも対応します。大人数の集合写真の場合は、この企画と合致しない場合は、通常の撮影のご依頼ということで、喜んで承ります。
具体的な作業としては、撮影時間は15分頂ければ完了します。状況によっては事前に現場の確認をお願いする事がございます。
僕のブログで紹介させていただきます
尾州人目録という企画なので、撮影させていただいた方の写真とプロフィールを、僕のブログで随時紹介させていただきます。
リストアップが進み、どんどん尾州人が集まれば集まるほど、目に留まる媒体に成長すると思われます。広告媒体として付加価値が出ることを期待しております。
昔、それこそ30年前の写真学校の講師が、アートとしての写真の、コマーシャリズムとの融合を色々語っていたのを思い出します。当時なら、リチャード・アヴェドンや、アービング・ペンについての話だったり、手法についてでしたが、どうしても近づけなかった世界。時が経ってようやく出せた僕的な回答がこの企画かも知れません。
僕なりの、アートとコマーシャリズムの融合がカタチにならないかなぁ、とひそかに狙っております。
写真作品として発表させていただきます
ブログ同様、今後僕が個展などの作品発表をする時に、写真を使用させていただくことをご了承ください。
ですので、それを見越した、ある意味コンセプチュアルな写真撮影に取り組む予定です。
簡単な取材もさせてください
取材と言っても、撮影中に話をした内容をコメントにして発表に使わせていただきます。
実は僕自身過去に、あるメディアから取材を受けた時、事前の確認作業無しで、一方的な解釈で意に反した内容を記事にされたことがあり、愕然とした経験があります。それはとても残念な気持ちでしたので、そこはしっかりと対応します。
必ず事前に文面をご確認いただき、納得した内容で発表致します。
人生のイベントには別の対応をいたします。
七五三、入学式、卒業式、成人式、結婚式などのイベントについての撮影はこの事業では対応せず、違う形でお手伝い致します。一般の撮影として、承ります。
現在の本業が学校写真の撮影ですので、特に学校に関わるイベントは日程が重複しますので、対応が難しい場合があります。
ルール3:撮影料金等の条件について
この事業に賛同いただく方に、撮影料金をお支払いいただきます。
撮影者の【 ひでっとる 】が継続的に作家活動を続けられるように、応援の気持ち半分、ご自身の宣伝半分で、ゲーム感覚で是非ご参加ください。
料金設定がこの企画のキモです。
ご注文確定順に、シリアル番号を付与します。その番号に100円を掛けた金額を撮影料金としていただきます。
つまり、早い者勝ちな要素を持つ企画です。ここが、ゲーム感覚のキモです。
栄えあるシリアル番号1番の方は、1x100=100円が撮影料金です。
累進的に価格が上昇します。
シリアル番号が10の方は、10ⅹ100=1000円の撮影料金になり、
シリアル番号が100の方は、100x100=10000円の撮影料金になります。この段階では、すでに100人のシリーズをブログで発表しており、写真展などでも認知されているとなると、作品と事業そのものに興味を持ってみてくれる方が増えてくると期待します。
シリアル番号が1000の方は、1000x100=100000円となります。確かに、1000人のシリーズを持つに至れば、なかなかの写真家ですね。
つまり、お客様が増えると、僕の作品が充実しますし、作品の質もどんどん向上します。数の論理で集客が加速することが目標です。長い年月をかけて、続けた先ではどこかの段階で、いずれ希望者様がいらっしゃらなくなります。その時の金額が、僕の実力をご評価頂いた価格となります。
ガチなので、閑古鳥が鳴いたら、めちゃくちゃ恥ずかしい状況になるかもしれません。それが心配ではあります。
でも、もしかしたら、多くの方とお会いできるチャンネルを持つことが出来そうなので、思い切って始めます。
料金についての補足事項
料金に関しての補足ですが、先に紹介した撮影料とは別で、プリントを額装してお渡しするのが基本で、プリント代と額代は実費を頂戴します。データでの納品の場合は、適正価格でご提供いたします。
ルール4:納品と納期について
1枚の写真を額装にてお届けいたします。
写真に合う額をご用意する予定ですが、ご希望に沿ったものをご用意することもできます。
額とプリントは実費で頂きます。
データお渡しご希望にも対応いたします。
納期につきましては、出来る限りの対応をお約束しますが、時期によっては日数を多く頂戴することになりますので、予めご了承ください。なにぶん雇われの身、何卒ご理解ください。
ルール5:お申込み方法
お問い合せフォームよりお申込みください。折り返しご連絡させていただきます。
もしくは、街で見かけて直接声を掛けていただいてもOKです。でも、ボーッとしているでしょうねきっと。写真の展覧会だと、出来るだけ来場してますので、そこでお会いするのが得策だと思います。
「びーすと」としての野望
僕自身も「びーすと」の一員です。最後に勝手な思いを。
写真作品【ノコギリノコドウ】では、一宮市内の全体を俯瞰したい、と思って市内のノコギリ屋根の工場を同じ撮影方法、同じ角度で、淡々と撮影続けました。基本形状の同じ工場の側面の写真を、グリッド状に並べて眺めると、鑑賞者はそれぞれの建物の違いを目で追う所作の中に、街の全体を掴んだような錯覚を覚えると思うんです。
今回の事業も、きっと淡々と撮影します。安心してください。個々の方が特別な何者かである必要はなく(もちろん特別な方も歓迎です)、様々な方が参加いただくことが、作品の巾となり、尾州の縮図の精度が上がるように思います。
「びーすと」が歴史的にも栄枯盛衰を繰り返してきた事実。次に訪れる繁栄に向けて、現代はどんな段階なのかを見極められる作品に仕上がったら嬉しいなぁと思うのです。
ある意味、ゲームですので、お気軽にご参加、お問い合わせください。
今日も一日安全作業で頑張ろう!ご安全に。